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ARGフォーラム「この先にある本のかたち」

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昨日はお休みを使ってお登りさんしてきました。

午前中は国立国会図書館
 当館の利用者さんが自費出版した野鳥の写真集を納本したいと送ったようなのですが、肝心の[奥付]がないとの連絡を受け、奥付付きのものを持参。国会図書館の西口通用門から入るのははじめてなので、国会図書館の内部に潜入(?)した感じ。それにしても、たくさんの職員さんがいらっしゃいました。
 納本後は、ちょいと調べものがあったので、一般利用者として使わせていただきました。館内には喫茶店とレストランと食堂と売店(コンビニみたいなもの)がありまして、なんか一日中いても楽しい感じ。ただ気になったのはとてつもない数のPCがあるのですが、ほとんどすべてがNDL-OPAC用。インターネットへの接続できるPCを発見できず…でした。

午後はこちら
第1回ARGフォーラム「この先にある本のかたち-我々が描く本の未来のビジョンとスキーム」
http://sites.google.com/site/argforumsite/

内容報告はたぶん近々上記のサイトからたどれるようになるかと思いますが、聞きながらの僕の感想…というか意見。

1.長尾真(国立国会図書館)「ディジタル時代の本・読者・図書館-我々の創造性を高めるために」を聞きながら…
 国立国会図書館のデジタル化戦略について、まずは論点をはっきりさせよう。
 ・デジタル化対象書籍は、今年度予算では古いものから1968年くらいのものまで。
 ・デジタル化は画像として用いる(従来のマイクロフィルムをデジタル画像に置き換えたようなもの)
 ・たぶん、東京の本館、子ども図書館、関西館内でのデジタルデータの閲覧は問題ナシ。
  (同館の分館でのネットワークを介したデジタルデータの閲覧が、公衆送信権に触れるとは考えにくい)
 ★問題は、これをネット環境のある一般家庭からも閲覧できるようにしようという点★
 長尾館長もそこをイメージして、電子図書館構想を描いたのだと思われる。

 なので、むしろ著作権法を回避するためにおこなうのは、
 1)全国の都道府県立図書館、市町村立図書館を国立国会図書館の分館(提携館)とできる制度をつくり
 2)デジタルデータの閲覧は、国立国会図書館の分館(提携館)内に限る…とする。
 3)閲覧用ページはプログラム的にプリントアウトできないようにし(当面は)、資料複写サービスは国立国会図書館本館に依頼する(郵送で送る)。

このあたりからなら、そう難しくなくスタートできるのではないか…と、考えていたりする。

2.金正勲(慶應義塾大学/金正勲研究会)氏
 opt-in / opt-out に関する意見が出ていたが、そんなに気になるのであれば[裁判]を起こして[裁判所による判例]を作ってもらえばいいと思う。実際の裁判は難しければ、裁判員制度も始まったことでもあるので[模擬裁判]をARGフォーラムで実施するというのもアリかと思う。
 意外と無罪判決が出たりして。

3.津田大介(ジャーナリスト/音楽配信メモ)氏
 twitter上で「津田る」という言葉を生んだ張本人ですが、twitterが140文字なのに比べ、マイクを持つと意外と冗長な話しっぷり。僕の印象ではここで話が終わるかなぁ…と思ったあたりはまだ半分。いつまで続くのやら…と心配しながら聞いてました。

4.橋本大也(IT起業家、ブロガー/情報考学 Passion For The Future)氏
 わかるんだ、書評やAmazonのリコマンド、先生や先輩などの身近な人からの紹介で、本の売れ行きは大きく変わる。ここで気になるのは、「日本人って流行に弱い」。危惧するのは「自分自身の価値判断でものを選べない」。酒井法子の逮捕報道を引き合いに出すまでもなく、日本人って何て信じやすくて、尻馬に乗りたがり、自らの判断を放棄しようとしているのか…という点。一人ひとりの個人が、作品を評価できるようになれば、出版社も少しは態度を改めるかと思う。
 そこにある問題は、「どうしたら日本の読者は他人の意見に同調し自分の考えで行動しなくなるのか。そして自分の目で作品を評価し購入するようになるのか」なのではないだろうか。

という訳で、主催者の岡本氏は、ただのおしゃべりの場ではなく、きちんと議論を積み重ねていける場にしたいとの強い決意を表明された。それはとても正しいことで、今の年配者は作って来れなかった講演/セミナー/シンポジウムのスタイルづくりに果敢にも挑戦しようとしている。
応援するぜ!

というわけで、私には私にとっての「本の未来」がある。
それを少しづつ書き出してみようか。

may the book be with you
本と共にあらんことを

コメント

  1. yamaiku より:

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    おもしろい・・・ Like

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