結論から言おう。
電子雑誌の時代は予想以上に早く到来すると考えている。ブレイクスルーとしては、なによりもまず「日本人の嗜好にあった電子ブックリーダー」の登場だ。
・電子ペーパー
・省電力
・フルカラー(モノクロのデジタルデバイスは日本人の嗜好にあわない)
・新書本サイズの筐体に文庫本サイズの画面の『ハンディ』
・A4サイズの筐体にB5サイズの画面『テーブルトップ』
これ以上のサイズは24インチのデスクトップモニタを使えば良い。
・できれば防水(せめて生活防水)
どういう理由で電子雑誌/デジタルマガジンなのかといえば、結論は[保存]の問題だ。
自宅においても、雑誌の廃棄は実に多い。理由は[保存場所]の問題なのだ。新聞を束ねることにはなんら躊躇もないが、買い集めた雑誌を束ねてリサイクルに出すときのあの感覚…苦労してお金をかけて買い集めた日々は何だったのかと、過去と決別しなければならないような気分…。
図書館においても、雑誌は逐次刊行物として[消耗品費]で購入される。一般の書籍が[備品]として購入されるのに比べれば、保存期間を過ぎた雑誌は廃棄せざるを得ない。
ただこういうことも考えている。それは、保存期間を過ぎた雑誌のうち廃棄するものに関しては、「保存のための必要がある」とすることで、著作権法第31条のもとで複製が可能なのである。それをデジタルでおこなえば良い。
そんな手間を考えると、最初から電子雑誌を購入しておけば、デジタル化の手間もかからないのだ。問題は利用者さんの閲覧のしやすさだけが問題になる。
ハンディタイプの電子ブックリーダー、図書館のブラウジングコーナーなどで使うテーブルトップタイプの電子ブックリーダー、またそのちょっと先には「巻物タイプ電子ブックリーダー」もありそうだが…
そんなことを考えると、一般の書籍に比べ、雑誌の方が先に電子出版市場を創り出すのではないかとも考えている。
すでに、MAGASTOREがオープンに向けて着々と準備中。
また雑誌のFujisan.co.jpのデジタル雑誌はスタートしている。
あとは、適切な電子ブックリーダーと標準フォーマットが揃えば、電子雑誌市場はすぐにでも立ち上がり、一般の書店やコンビニで販売されているメジャーな雑誌だけでなく、学会誌や機関誌など少部数の逐次刊行物などは、まさに電子雑誌/デジタルマガジンとして取り扱われるのではないだろうか。
その上で、公共図書館はこうした電子雑誌の時代に、どのような図書館サービス体制を構築したらよいのかを、今から考えておく必要があると…ちょっぴり準備していたりするのです。
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平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
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