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先輩方がIT化の流れについていかなかったこと

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某匿名ブログにあがった内容で、ちょっと気になる記述。

 ・図書館の非正規職員が何か言っている2 Hatena::AnonymousDiary

同様の前回Diaryは、単なるツリか?とも思えたのですが、こうして[2]が出てきたことで、そうでもないかも…と思うようになりました。ちゃんと読んでみますね。
斜め読みですが、気になったのはこの記述(以下引用)

異常な非正規化の原因・・。いろいろあるでしょうけど、個人的には先輩方がIT化の流れについていかなかったことだと思います。今、専門性といえるのは、コンピュータをいかに生かせるかという部分でしかありえないと思います。

図書館の専門性については多少異論はありますが、ひとつの事実として 先輩方がIT化の流れについていかなかったこと は確かだと思います。ここに日本の図書館が諸外国の図書館と大きく水をあけられた(欧米だけでなく、韓国や中国やシンガポールなど)大きな原因ではないかと、僕も思っています。
 IT化の流れについていかなかった というよりも、どこか積極的に IT化を拒否していた 気配さえ感じています。そのひとつの現れとして、現在においても図書館サービスにITやインターネットを積極的に取り入れようとはしていない現状があります。ホームページのある/なし、メンテナンスは職員ができるところは少なく業者まかせ。さらにブログやSNS(facebookやMySpace、mixiなど)やtwitterなどの利用は、全国3000以上の公共図書館があっても、たぶん数十館以下。twitterに関しては知っているだけでも3館(横芝光、代々木、山中湖)のみ。
 この状況はもう、[積極的にITを図書館サービスに取り入れないぞ!]という意志の現れではないか…と勘ぐられてもしかたがないかなぁ〜という状況です。

 たぶん、ここに日本の図書館の大きな[ウィークポイント]があります。

 ・なぜ、IT化に積極的ではないのか

 この原因を追及し、改善していかなければ、日本の[これからの図書館]は立ち上がらないのではないか…とも考えられるのです。「図書館がITに積極的ではなかったのではなく」むしろ「ITに積極的ではない人を図書館に配置した」結果…なのかも?

 ちなみに、2000年に策定された2005年の図書館像は未だに実現できていませんし、その後に策定された「これからの図書館」のビジョンも、2009年半ばの現在においてもまだまだ。
 課題山積だが、自館として取り組めることから着手していくしか方法はないかな。

コメント

  1. machi より:

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    先日 個人的にシンガポールの図書館を8館回ってきました。いくつかは事前に見学申請書を出して訪問目的や質問事項を知らせました。
    まだにカルチャーショックから立ち直れないといっても過言ではありません。
    個々の公立図書館の記録は非公開にしていますが、国柄もありますが、IT化の成功が国民の自立に貢献しているばかりかそれによって、図書館の存在理由をも明らかににしている点、ショックでした。
    日本の文化行政が図書館を通じて何を目指して実現したいのか、ITとの関連なしには図書館を旧来のまま温存維持することはちょっと限界があるのではと心底思ったのでした。 Like

  2. machi より:

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    やはり送ったものを再現できませんでした(@@) Like

  3. SECRET: 0
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    【公開に転記します】
    先日 個人的にシンガポールの図書館を8館回ってきました。いくつかは事前に見学申請書を出して訪問目的や質問事項を知らせました。
    まだにカルチャーショックから立ち直れないといっても過言ではありません。
    個々の公立図書館の記録は非公開にしていますが、国柄もありますが、IT化の成功が国民の自立に貢献しているばかりかそれによって、図書館の存在理由をも明らかににしている点、ショックでした。
    日本の文化行政が図書館を通じて何を目指して実現したいのか、ITとの関連なしには図書館を旧来のまま温存維持することはちょっと限界があるのではと心底思ったのでした。
    http://blogs.yahoo.co.jp/machihit2004/ Like

  4. SECRET: 0
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    > 鍵さん
     コメントを公開に転記しました。URLも。
     それにしても、実際にその目でシンガポールの図書館ご覧になった感想には説得力がありますね。
    ※それにしても…写真の件は、言葉もありません。 Like

  5. SECRET: 0
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    それにしても、政権交代で国家としての図書館政策が打ち出せるように、関係各位に働きかけていただきたいものです。図書館界で意外と多くの諸先輩方から「あちらはあちら、日本は日本」的な意見を耳にしました。たぶん、そう大学で教えられてきたのかもしれませんが、このままでは日本の図書館があぶない…と、危機感を持った若い人たちが立ち上がろうとしています。ぜひ応援を!
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  6. らんた より:

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    違うでしょう。司書の専門性とは学術性と著作権法ですよ。
    学士卒が50%もいるのに、いまだに大学卒で取れてしまう司書資格・・・。著作物を扱うのに著作権法を学ばない司書課程。米国のように職安の端末を置かないでキャリアカウンセリングできない「縦割り行政」・・・この3つだと思います。IT運営はそもそも委託してます。NECさんなり、富士通さんなり、日立さんなりに。 Like

  7. machi より:

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    公開ありがとうございました。
    向こうで話を伺った限りでは司書は図書館学の修士卒です。私たちに話をしてくれたマネージャーはイギリスで修士を終えて13年間司書資格で勤めていました。IT化を進めているのは単なる合理化ではなくて、司書の専門は何をすることかを特化した結果であり、自分でできることは利用者も責任を持って自分でしてくださいよ、困ったらお手伝いしますからいつでもどうぞということでした。
    向こうでもIT運営はその道の世界的な専門業者(Shinngapore technologies)が図書館管理システムの開発を行っています。
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  8. machi より:

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    こんどは非公開で書きますね(^_-)-☆
    らんたさんと同じように、海外のことをいうとすぐむきになる人が多いのは困ったものです。
    司書に対する認識が低いということは、図書館に対する認識が低いというこの国の図書館政策の貧しさの結果ではないでしょうか。
    司書の専門性をいくら主張しても、肝心の行政がその必要性を感じなければ、専門性を求められることはありませんよね。
    ITを個人が味方につけて自分の武器としないと情報からおいてきぼりになる時代です。
    大きな図書館にたった1台しかネットにつながる端末がないのが日本です。嘆かわしいではありませんか。
    専門性を必要とする Like

  9. SECRET: 0
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    IT関係がどこか「業者まかせ」になっている構造は、政治家が官僚まかせで国会答弁や政策立案などを依存してきた姿に似ているのかもしれません。
    図書館のIT化の現場にも、政治主導といいましょうか/クライアント主導が必要ですね。そのためにもクライアント側に相応の知識や技術(ひとつの専門性)が求められるのだと思います。
    ここのところ気になるのが、公共図書館のネット環境のフィルタリング。これは正直なところ「図書館の自由に関する宣言」でも掲げている「いかなる検閲にも〜」に対してあきらかに違反。図書館界の上の方の人はインターネットは図書館資料じゃないから…と言っていますが、利用者さんからみれば、インターネット上の情報にアクセスできない状況があるのは「検閲」そのものですよ。同様に庁内LANにおいてもフィルタリングが厳しい状況は、災害発生時など業者さんがすぐに対応できない状況で、悲惨な状況を生み出すかもしれないと、ちょこっと危惧しています。
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  10. machi より:

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    >なぜ、IT化に積極的ではないのか
    ある図書館に行った時のこと、たった1台のネット接続端末に「1人1回、1時間」の張り紙が!
    他に端末が見当たりません。
    Sg(シンガポールの略)ではどの図書館の大人用閲覧室にも子ども用にも多いところでは10台以上設置されていました。(有料制)
    他にもnotepcが接続できる端末が机の近くにあるのでたくさんの人が利用していました。
    桑名市立図書館も多いですね、
    日本と諸外国の図書館におけるIT環境はあまりに違いますので、どうしてこの違いが出ているのか、不思議でなりません。
    義務教育におけるIT教育の必要性からどの学校にもすばらしいIT環境が整備されましたが、情報教育との関連がイマイチですし、社会教育におけるパソコン教室なども技術の習得に終始している点、ITを整備して何をしたいのか、これまた不明確。
    ましてや生涯教育の拠点としての図書館ですから、ITの整備も情報提供機関としては意義づけないといけないんじゃないかと思いますけど。
    Like

  11. machi より:

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    図書館で関連事項を調べたい時にすぐにネットに接続したいと思っても環境がないとすべて本で調べることになります。
    図書館が本を借りるだけの場所ならいいですが、調べたいこともあるわけです。
    しかも自分で。
    登録カードもスタッフにお願いして作ってもらい、本を借りるのも返すのもスタッフの手を借りて返し、何か聞くのもスタッフの手を煩わし・・・・
    これが図書館サービスと言うのでしょうかね。
    専門的な事柄への質問は別としてもほとんどのことは利用者が自分でできることばかりなんですよね。
    これくらいのことは図書館を利用する以上は自分たちでできるんですけど。
    駅で切符を自動機で買うことも自動改札もシステムさえ用意してもらえば自分たちでできるんですよね。
    でもなぜか図書館では機械化は合理化につながりサービスの低下につながるからと。
    貸出し返却が人を介さないとサ-ビスでないともし、図書館の人が思っていたらそれってすごく変・・・。
    自分で出来ることは自分でしたいって思ってる人だって多いと思います。
    素人が生意気なこと言ってすみません。
    図書館のことでちょっと中身に立ち入ったことを言うと関係者から白い目で見られがちなんですよ。 Like

  12. SECRET: 0
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    たぶん、現状の図書館法等の関連法令ならびになんとか基準とかなんとか像とかがあっても、まず変わることはないと思っています。
    日本の図書館、特に公共図書館が変わっていくには、ひょっとしたらまったく違うアプローチが必要なのではないか…と、思っているところもあります。
    日本の図書館が抱えている歴史の中で、今日の公共図書館があります。それを踏まえた上で、さらなる未来に向かわなければならない。これはちょっとした[戦(いくさ)]になるかもしれません。誰と戦うのか、何と戦えばいいのか手探りな感じは否めませんが、たぶんこの国の未来とそこに生きる人たちの為に…
     な〜んてね、そんなにかっこつけることじゃないけど、今若い世代の図書館員たちが、志の中でそんな未来を目指しています。 Like

  13. machi より:

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    イギリスのように政権交代をきっかけに図書館政策をばっちり国が打ち出して財政基盤も整えばいいのですが、日本では地方分権が進むと国はだんだん地方から手を引きますと、問題は自治体で解決しなさいということになるのですね。
    Like

  14. SECRET: 0
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    >machi さん
    そう願いたいですね。ただ、日本の公共図書館はさきの戦争の反省から、「国民に対する思想善導の教化機関になること」を拒否するついでに、国家の意図による図書館の有り様を規定されることを極度に嫌う方々が少なからずいらっしゃいますので、この国に『国家としての図書館政策』が成立するかどうか…現状ではかなり疑わしいです。
    ただ、ご指摘にあるようにそう遠くない将来「州立図書館」の設置において、州における図書館政策はあり得るのではないかと思います(ひとまず「国民に対する〜」ではなく、「州民に対する〜」になるので…)。「南関東州立図書館 山梨分館」とかができるのかなぁ〜。 Like

  15. machi より:

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    いつもご丁寧なコメントをいただき大変参考になります。ありがとうございます。
    >国家の意図による図書館の有り様を規定される・・
    戦争当時は、間違った思想善導をしたからで、関係者の中には当時でもそれに反対した人たちもおられたと聞きます。
    なので、その反省の上に立って日本の文化・教育政策の大もとだけでも示すのが国だと思うのですが、それも作れないのは国に、政策がないからでは?
    文部科学省がだした「これからの図書館像」を基に、せめて図書館に余りの違いが出ないように(地域の特色はあり)願いたいです。州民・・・多分 その先陣を切るのは神奈川県・東京を含む関東圏でしょうね。
    IT政策が日本の発展↑、重要な政策であるとして産業政策と図書館政策とつながらず、よって総務省と文科省の横断的な政策となりえないのも日本の方向性にビジョンが欠けているのかな・・・
    そうかといって地方に全部任せたらどうなりますか?
    結局、図書館にものすごい違いが出てしまっていますよね。
    先陣を切るのは神奈川・東京を含む関東圏でしょうね。そんな気がしますわ。 Like

  16. machi より:

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    追加>国主導の結果、政権交代のたびに政策が180度変わるような図書館政策ではたまりません。 自治体でもトップの交代や議会によって予算が増減することも政治と不可分ではないので図書館の存在を確固としたものとして維持していくためにはどうすればいいのか、課題ですね。
    Like

  17. SECRET: 0
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    >machi さん
    国家戦略として、ICTに力を注ぎ、ICT大国を標榜しているにも関わらず、2000年頃に「IT講習会」と銘打ってあれだけの国民的教育活動を実施したにも関わらず、その後の継続はほとんどなし。あのとき「公共図書館」はその担い手になるチャンスがあったにもかかわらず、継続的なIT講習会を実施できずにいる。
    総務省と文科省の[壁]と文科省と公共図書館の[壁]を感じるのです。
    図書館同士でも「あちらはあちら、うちはうち」的なものを感じたりします。これからの図書館像にチャレンジする館と今までの図書館に留まろうとする館。さらには、読書(特に子どもの読書活動あたり)には、その[壁]を感じたりします(図書館界で子どもの読書を推進する人たちはICTを毛嫌いする人たちが少なくない(いやとても多い))。パソコンやインターネット、ケータイ電話の負の部分だけをとり上げて、使わせるな!フィルタをかけろ!という大合唱が聞こえますね。たぶん図書館がICTに積極的ではないのは、そんな圧力があったりする。
    Like

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