本日、とある市立図書館のとある指定管理者公募のプレゼンテーションを行なって参りました。
やるだけやった…人事を尽くして天命を待つ…という気持ちです。
さて、ここしばらく、なんとなく出し惜しみしていた感のある、僕たちのNPOが考える指定管理者による図書館経営理念をすこしばかり語らせていただきました。
まず、僕たちが山中湖情報創造館での指定管理者制度のもとで7年間経験して到達した、これからの図書館経営理念です。
みんなで幸せになる図書館
NPO法人地域資料デジタル化研究会が、今後さまざまなカタチで図書館と関わるとき、常にこのことを経営理念として据えておきたい。そう考える言葉です。
1.利用者の幸せ: なによりもまずその図書館の利用者さんに喜んでいただける、満足していただける…なっとくできる答え(資料)に出会う事ができる…それがひとつ。
2.設置者の幸せ:公費=税金を使っての公共サービスです。それだけにその公費をより費用対効果を高めるサービスを実施し、設置した自治体/教育委員会にとっても幸せであること。これがふたつめ。
3.従事者の幸せ:直営による社会教育施設での、非常勤職員の雇用が、官製ワーキングプアを生んでいるという不幸せに対して、私たちは図書館で働く人たちにとっても幸せになることをめざした図書館経営理念をもって日々の業務にあたること。1日6時間労働のライフスタイル。社会参加時間をもうけて、図書館以外の場所でも社会と関わることができること。生き甲斐や仕事の中に楽しみや自己の成長を見いだせること…などなど。
こうしたことを、私たちは経営理念として持ち続け実践したいと考えています。
実はそんな話をしたところ、「いやぁ、そんなことはあたりまえでしょう」というご指摘をいただきました。そう、そのとおり。あたりまえのことなのです。それなのに、今までの公共図書館における経営論や経営理念の中には、存在していなかった。ともすると、利用者さんの幸せすら考えていなかった風潮があったりします。
私たちは、『これからの図書館経営理念』として、この顧客満足度、設置者満足度、従事者満足度を満たせる図書館経営にとりくみ、さらには関係各位(ステークホルダー)の方々が、「図書館と関わってよかった。」と思っていただける様、日々努力していこうと考えているのです。
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ポイント
「みんなで幸せになる図書館」は、「みんなが幸せになれる図書館」とは大きくことなります。それは、誰かに幸せにしてもらうのではなく、自分たち自身で(みんなで)、幸せに(なる)という、意志が込められています。ほおって置けば、誰かが幸せにしてくれるだろう…的な他力本願ではなく、自らの意志と努力で「幸せになる」これが、とても大きなこと。私たちNPO法人地域資料デジタル化研究会として、そんな意志を持った経営理念を持っているのです。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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利用者・設置者・従事者に幸せをバラまいて納税者は不幸せ、にならなければ良いのですが、そのあたりどうですか? 納税者減少時代を迎えるにあたり、図書館は本格的に【持続可能な図書館事業】を考えるべきだと思います。 Like
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[納税者]が不幸せ…になる状況って、どういう事だろう。払った税金が正しく使われていないとか、無駄遣いされている…とか? そもそも「税金は富の再配分」なのか「税金は住民サービスの対価」なのか…という基本的な問題もありそうですね。
【持続可能な図書館事業】に向けた取り組みのひとつに、『ファンドレイジング(資金調達)』もある…と、認識はしております。さて、公立図書館でどう資金調達できるのかなぁ…?
これには、かなりな知恵と工夫と努力が必要ですよ。 Like