あやしげな金融商品ではない。
ネット上のあちらこちらに登録しまくっているユーザーアカウントとパスワードをお預かりすることだ。
先日、横浜の知人が突然亡くなった。48歳だった。
今でもネット上には彼の記憶が点在している。ブログやmixiたちは主を失ったままだ。アクセスしようにも、ユーザーIDもパスワードもわからないまま、ネット上の放置され続けるのかもしれない。
そんな記録/記憶達の面倒を見続けるための仕組みづくりが必要だと思う。閉鎖するなら閉鎖する手続きを、継続するなら継続するための処方を(コメントやTBを受け付けないようにするとか)、誰かが引き継いで行わなければいけないんじゃないだろうか。
そこで考えた
1.バディスタイル
登山やダイビングなどでは、かならずペアとなるバディが存在する。ネット上のアカウントも、そうした信頼できるバディにも、IDやパスワードを伝えておく(まぁ、封筒に入れてのり付けして、「俺に何かあったら、後はよろしく」と預けておく)。
そんな感じ。
2.NPOスタイル
会員が、ユーザーアカウントを預けられるサービスを持つNPOが登場してもいいだろう。バディだけでは不安という場合にも、NPOならばもうちょっと継続性が高い。
デジタル系、ネット系のNPOであればなおのこと、そうした会員へのサービスが求められるのではないだろうか。
もし、何か会った場合に、本人に変わってアカウントを管理する。
これはたぶん、あまたのネットサービスでは想定外。登録した本人以外の使用を禁じているところもあるが、そうしたネットサービス会社とNPOとで合意を取り付けた上で、「アカウント所有者が死亡した場合、脳死状態の場合に限る」などの条件の上で、NPOがそのアカウントに対して、継続、廃止等の本人の希望に沿った処理をする。
いずれ、そう遠い将来の話ではない。
持ち主が死んでしまって、放置され浮遊した荒れ放題のままのブログやSNSのアカウントが、かなりの割合を占めるようになるのではないだろうか。
そして、せっかく当の本人の残した記憶が、そんな状態で放置されたままでよいのだろうか…と、切に感じるのです。
※たぶんこのブログも、僕がなんの対処もしないまま、ある日突然死んでしまったら、そんなブログたちのひとつになっていくことを考えると….これこそ、どうにかしないといけない…思いが強くなってくるのです※
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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その残されたリンクを辿りながら、ここに来ました。
過去に同じようなことがありましたけど、丸山さんのようなソリューションを考える人がいたとは…。
現実的にはバディスタイルでしょうか?
僕もネット上にまき散らした臭いが各所にあると思うので、何か考えてみたいと思います。
その残渣があるから出会いもあるのですけどね。
丸山さんともいつかお会いして飲みたいものです。 Like
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基本的には、一番身近な家族(伴侶)なんでしょうね。
でも、あまりにも身近すぎて、あたりまえすぎて、「もしものこと」なんて考えもしないものです。
僕は、NPOスタイルで考えています。
僕らのNPOでは、それを受け入れるだけのキャパシティはあるつもりです。
デジタル系、インターネット系、市民メディア系のNPOであれば、参加する会員さんのIDとパスワードを預かる(イメージとしてはのり付けした封筒を預かる感じ)ようなこと。
静的なHTMLならばインターネットアーカイブにも残っていそうですが、動的HTML/深層ウェブでのSNSやブログや写真/動画共有サイトなどにマーキングしてきた痕をいつか誰かに託さなければならない。そのための仕組みづくりが必要なのだと、感じているのです。
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