■そうか!情報って「情況報告」だったんだ。 その2
−敵を知り、己を知れば、百戦危うからず−
情報が、「情況報告」の短縮語だったとわかれば、あとは芋づる式に思考を進めることができる。
「情報」が軍事用となれば、以下のように考えられないだろうか。
まず戦闘において、司令官は必ずしも現場に居るとは限らない。戦国時代の合戦ですら、総大将は戦闘現場から遠く離れたところで指揮を執る。その指揮に必要なのが「情報」である。
状況報告に必要な要素は、以下の4つである。
1.情況・状況となる 「現場」
2.現場を記録する 「記録者・感受装置」
3.記録したもの 「記憶媒体」
3.記録を運ぶもの 「伝達媒体」
4.記録を復元する 「受信者・再生装置」
5.それを情報として受け取る 「司令」
[現場]現在の日本において、この軍隊に類似した組織として「自衛隊」がある。この自衛隊の中では様々な訓練が行われるが、その都度「じょうきょう」が設定される。指揮用語として「状況開始!」「状況終了!」があり、隊員各自はその都度「状況に入る」のである。
「記録者・感受装置」英語で言えばセンサーといってもよいだろう。それぞれの情況・状況を、文章にしたり、スケッチしたり、写真やフィルムで記録したりすることである。いわば情報の記録化であり、テレパシーを使う以外は、なんらかの「記憶媒体」が必要となる。
「記憶媒体」現場の状況を記録するために、紙と鉛筆を使うならばその「紙」である。写真や映画ならフィルムである。感受者の記録を、持ち運び可能にするもの(可搬化) といってよいだろう。
「伝達媒体」可搬化した記憶媒体を、受信者まで届ける手段である。人ならば「伝令」だったり、のろしの煙や太鼓の音だったり、無線通信や伝書鳩だったりする。
「受信者・再生装置」運ばれてきた伝達媒体を、もとの現場記録に再現するものである。折り畳まれた手紙なら、それを広げて読めるようにすることから、高度に暗号化された文章を復号化してもとの記録に戻すことである。
そして「情報」を「情報」たらしめる者として、「司令」がある。情況報告が情況報告として、存在意義を持つのは、「その知らせが次の行動に結びつくか、結びつけられるか」に関わってくる。つまり、次の行動に結びつかない知らせは、情況報告にはならない。と言っても過言ではない。
さらに「司令」は、受け取った「情報=情況報告」と、自らの培ってきた「知識や経験」に照らし合わせて、『情況認識』と『情況判断』を行う。そして『作戦を計画し』『発令し行動する』のである。
敵を知り、己を知れば、百戦危うからず。
「情報」の本質は、ここにあるのではないだろうか。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
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