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「理想のOPAC」を考察するにあたり

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とあるアカデミーで、こんな課題が出ているようだ。実に頼もしい。
だが気をつけておくれ。

 OPAC=蔵書検索(書誌情報により図書を検索するシステム)

ではないのだよ。「理想の蔵書検索」という設問ではないんだな…たぶん。

本来の言葉は、Online Public Access Catalog の略なのだが、ここには「本」とか「図書」とか「蔵書」なんてものに、限定していないんだよね…というか、カタログとしているだけで何のカタログかは限定してないんだ。それを館内蔵書だけに限定する必要もないし、館外の図書館だけに限定することもない。

 ・Online Public Access Catalog for ****

 この****の部分を、どう考えるか…ということも、「理想のOPAC」を描き出すヒントになるんじゃないかな。

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危険な類似例として、「理想の図書館」を考えるといった課題設定。
理想を描き出す事を求めていながら、設問の中に「図書館」という限定された枠組みを組み込んじゃっている。この場合ならば「理想の情報拠点」を考えるとした方が、求める答えに近づくように思う。

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図書館情報学は、コンピュータがなくても資料や情報を組織化できることを証明しているにもかかわらず、その対象を「書籍」に限定してしまったことに、大きな不幸を感じている。資料組織論等は、図書館以外でも十分に利活用可能なのだが…残念ながら図書館の学術的分野にいらっしゃる方々は、そういう広がりを考えようとはしていない。もちろん過去にはアプローチもあったのだろうが、学会的業界的には異端的扱いなのだ。

だからこそ、夢の・理想のOPACを考えるならば、まずは「本」であることから離れてみる事を提案したい。同時に「書誌情報」という言葉にまどわされることも危険だろうな。

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