先日の山梨県図書館大会での講演から、ず〜っと考えてます。
直営・業務委託・指定管理者などの運営手法があるなかで、本当に持続的に地域社会に公共サービスを提供し続けられる図書館像を描くには、何が必要なのだろうか…なんてことをね。
そこでやはり気になる存在が
Library Board & Library Board Member
なのです。地域社会にこれを作って来なかった図書館界のツケみたいなものが、ここに来ているように感じます。図書館協議会があるじゃないか…といわれそうですが、図書館法に示されている図書館協議会は、図書館長の諮問機関(図書館長の下の存在であり決定権も人事権もない)ではなく、ましてや友の会的なユーザーグループという存在でもない。あえていえば、Library Boardは、方針決定や館長を含めた人事権すら持ったユーザーグループといってもいい。運営に対しても、税金からの運営費や資料費が削減されるのであれば、このLibrary Board のメンバーが資金調達も積極的に行っていくような集まり。
米国はもちろんのこと、フィンランドの図書館におけるLibrary Boardも館長の人事権を持っていると伺いました。
まだまだ必要な情報を十分に得た結論ではありませんが、日本の公共図書館に唯一不足しているのは、このLibrary Boardの存在なのではないか…と、かなり高い確信をもっていたりします。
Library Board ≠ 図書館協議会
Library Board ≠ 図書館友の会
このことをきちんと書いている、図書館関連の図書を探しているのですが…いまのところ見つかりません(図書館経営論にも記述がないのです)。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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この分野はよく知らないのですが、そもそも日本に対応する概念があるかどうか疑問に思うところです。 Like
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例えば
教育委員会は board of education です。
いわゆる 行政委員会というものが日本にもあるんですよ。かなり形骸化していまして、本来の機能を発揮できてません。
このあたりは小学校等で児童会や生徒会あたりから、僕たちはただしく理解して来なかったツケなんじゃないでしょうか。
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あ、対応する「言葉」があるかどうかではなく、概念として対応するものがあるかどうかなのです。
対応する概念がないから、戦後占領軍が導入しようとした制度が形骸化するのではないかと… Like
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僕はこの問題って図書館だけの問題ではないように思えてきました。
あえて、図書館に注目してみると次のように言えるんじゃないか
「その地域の図書館のあり方を見れば、地域の民主主義度がわかる」
と。いわゆる『住民参加』という言い方がとっても欺瞞に満ちた言葉であって、そもそも住民自治(住民主体の自治)を根付かせて来なかった戦後日本の姿が見えてくるような思いがしています。それが「図書館」の現状に反映されていているだけであって、むしろ日本の民主主義そのものが危機的な状況に陥っている感じがします。
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その点はまったく同意します。
高度成長期の日本は、政府や巨大企業集団のトップだけが情報を処理し、詳細なマニュアルを作成し、トップダウンで津々浦々まで浸透させるかたちで、成長したので、各地域での“自主的自立的”意思決定が不要だったことから、各地域での情報収集・分析も不要だったのが、本来の図書館が成長しなかった要因だという側面は無視できないと思います。JLA事務局次長の常世田先生の受け売りですが… Like
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すべてはこれからですよね。
体力をつけながら・・・。 Like
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ご存知かもしれませんが、こういうサイトも参考になるかも…
http://library.com.edu/librarian/index.html
http://www.questia.com/Index.jsp
http://www.libraryspot.com/ Like