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素人+玄人

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こんなものをNHKでやるらしい。

 ・怪獣映画『ゲハラ』製作プロジェクト テレ遊び パフォー!

いわゆる視聴者参加番組で、たまたま みうらじゅん さんが「日本一カッコいい怪獣が見たい!」という個人的な希望で募集した作品にすごいのがあって、ここまでやったんだから映像で見た〜い!ということに発展してしまい、そりゃもう豪華スタッフ陣(製作総指揮は、あの樋口真嗣さん)をそろえて、時間的な長さこそ短いものの、信じられないクォリティの怪獣映画ができあがったそうだ(なんとかして、観たいものです)

さて、ここからが大事
みうらじゅん さんは、映画づくりのプロではありません。映画をつくることに関してはまったくの素人です。ただあるのは、「日本一カッコいい怪獣が見たい!!」「怪獣がでてくるすごいシーンが見たい!!」という気持ちがあるだけです。こういうシーンが見たいんだよね….という希望を、製作総指揮にあたる樋口真嗣さんに伝える…

そして、樋口真嗣さんは特撮映画づくりの玄人。みうらじゅん さんのイメージを実現するために、何を考え、何を用意し、どんな風に撮影し…云々カンヌん…を段取りよく手配し、実現する…実現できる。これが玄人。

僕自身も、ジュニアライブラリアンワークショップでも似たような手法をとっている。
子どもたちは、絵コンテや表現したいイメージを描き、それらをフィニッシュワークとして、パソコンを使って仕上げるために、大人がちょっとだけ手を貸して上げる。

さらに、こういうのもある。
 ・子供の描いた絵の続きをアーティストが描くとこうなる -GIGAZINE

すなわち

  「要望を出す素人」+「それをカタチにする玄人」

によって、望みがかなうのです(ある意味で「思考は実現する」といってもいいです…かね)。

****
さぁ、ここからが本題。

地域の図書館づくりにおいても実は同じなんじゃないかなと思っています。

 「こういう図書館であって欲しい〜」
 「こういう情報拠点であって欲しい〜」
 「図書館とか情報拠点なんてよくわかんないけど、こんなことができる場所があったらいいなぁ〜」

そんなことは、玄人である学識経験者や図書館などの専門家に聞くよりも、図書館に関しては門外漢の素人である住民のみなさんに聞いた方がいい。
 玄人は….玄人になればなるほど、図書館と聞いた時点で、[図書館]の定義であるとか、枠であるとか(個人的には『壁』だと思っている…すなわち似たような本のタイトルにもある「図書館の『壁』」)の中で《かくあるべき論》をいい始める。
 でもその図書館を必要とし、日々使うのは玄人の皆さん方ではなく、地域のみなさんなんです。地域の方々が、日々の暮らしや仕事や学びの中で、知識や情報を得るために何があったらよいのか…を考え、そのイメージを描き出す事のほうがよほど大事。そこではあえて「図書館」という言葉を出さないくらいの方が言い。

そして、それの希望要望イメージ…「こうあって欲しい像」ふまえて、玄人である側が、それらを実現に向けて、何を準備し、何をそろえ、どんなカタチでそれらを利用者のみなさんの前に提供できるか…そこに全身全霊をかけて能力を使わなければならない。

しかも大切な事は「こうあって欲しい像」それ自身が、図書館の基本方針であり目指すべき姿であるということ。だから米国の図書館には地元の素人さん数人が、図書館委員会となって基本方針を門外漢の人たちが決めていたりするのです(門外漢であるけれど、地域の図書館に対して「義務と責任」を負う覚悟を決めた方々です)。

日本の公共図書館のあり方の問題点があるとしたら、そんなところではないかな。

ほら、注文住宅を建てる時も、お施主さんはけっして「建築の玄人」ではないですよね。でも、自分が住まう家には◯◯があって、こんな感じで…なんていう要望を、プロである設計士さんに伝える。その設計士さんが、お客さんの希望を、絵にする。その絵をみて、家を建てるプロである施行業者さんが、資材を準備し、つくる段取りをきめて、基礎屋さんや大工さん、建具屋さんなど、それぞれのプロに発注をかける….

お金を出す人が、「私は建築の素人だから、ぜんぶおまかせします…」なんていうことは、まずない(そういう意味では設計士さんは、本来お施主さん側の人なんですよ)。

こんなイメージでいかがでしょうか。
図書館に対して、図書館の素人だから口を出せないことはないんです。
住民のみなさんこそ、図書館を建てる資金や職員の人件費を賄ってくださる大切な出資者(クライアントさんでありパトロンさん)さんなのですから。

コメント

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    ●「ゲハラ」のスタッフ陣、スーツアクターがゼイラムの吉田瑞穂氏、スーツアクター指導がミレゴジ・メガギラスゴジラの喜多川務氏と本当に豪華ですね。「短編に一流スタッフを投入」という意味では「クローンカプセル」(正味20分/メイキング20分)を思い出しました…。 Like

  2. SECRET: 0
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    「ゲハラ」の吉田氏、吉田瑞穂氏ではなく吉田和宏氏でした。失礼致しました。「ゴジラ FINAL WARS」ですね。メイキング、 「ものづくり」の苦労と楽しさが伝わって来ました。本編もメーサー光線車など、懐かしかったです。完結編はあるのでしょうか…。 Like

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    >ライさま
    ふと、「ゼイラムとは懐かしい」と思ってしまいました。
    図書館をベースにしたドラマか映画(できれば特撮)なんて作れないかな…。アニメ「図書館戦争」はちょっと無理無理感がたくさんあるので….。特命係長じゃないけど、表の顔は図書館、裏の顔は…なんていう設定。
    あ、ゴッサムシティの図書館司書さんは、夜にバットガールになる…とかいうのがあったなぁ〜。
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    ●「図書館映画と映画文献」(ISBN 4-8231-0734-9 /映画の中の“本と本屋と図書館”を紹介)等にヒントがあるかも知れません。
    ●「仮面ライダーアギト」に司書が少しだけ出てきますね。
    ●「ゼイラム」ですが、「戦闘アクションポーズ集 5(中国拳法篇)」(ISBN 4-87777-034-8 )にイリアのスタント:梛野 素子が。さすがに決まっています。 Like

  5. SECRET: 0
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    台詞の中に「図書館」という言葉は出てきませんでしたが(台詞の中では「資料室」だったかな)、特生自衛隊の家城茜が異動させられた先は、絵的には図書館でしたね。 Like

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    >ライさん
    特撮ネタです。
    ふと思ったのですが、ブログのタイトルって…デュナミスト関係? Like

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    >丸山さま
    ・「ブログのタイトル」ですが、ウルトラマンではなく、ブレードランナーです。ルトガー・ハウアーが好きなので…。
    ・司書や図書館が直接出てきた訳では有りませんが、「仮面ライダークウガ」の沢渡桜子(リント文字解読)が古代文字研究者ですがレファに近い事をしていたり、(「仕事のための調査や翻訳」にあたるでしょうか?)「ブルースワット」のシグの読んでいた本に、一瞬しか出て来ないのに、シーンにぴったり合った本(「悪魔の事典」(ISBN 4-7917-5185-X /火葬場の話に「ウコバク」という悪魔(地獄の釜焚き)の絵のページ)が使われていて、「きちんと調べて作っている」と感心した憶えが有ります。 Like

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    >ライさん
    そうでしたか。早合点してしまいました。
    リント文字解読のシーンは、なんとなく覚えてます。が、ディケイドの門矢士くんは、あっさり会話までしてましたね(凄い設定だ)。

    図書館が出てくる映画に関する情報はたくさんあるのですが、実はいま探しているのが、「米国ナショナルパークで、インタープリテーションとしてレンジャーが実施している『レンジャートーク』のシーンがある映画」を探しています。日本の自然体験活動をしている人たちに聞いても…わからないんです(もちろん、図書館で聞いてもわからない)。
    Like

  9. SECRET: 0
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    ●「レンジャートーク/インタープリター」、映画と自然活動の両面から当たってみます。
    素敵なアバレッドが見つかりますように…。(映画でなく、ドキュメンタリーでも良いのでしょうか?)
    ●「リント」・「グロンギ」と来たら、「ドラス文字」(仮面ライダーZO)も忘れてはいけませんね。(こちらはリント文字とは違い、読めるようには作られていませんが) Like

  10. SECRET: 0
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    ●『レンジャートーク』のシーンがある映画」自体はまだ見つかっていませんが、「思い出シネマサーチ」(有料検索@1600円)というサイトが。もうお試しかもしれませんが…。(URLを入力したらスパムと判断されてしまいました。Yahoo!で「思い出シネマサーチ」で検索、一番目に表示されるサイトです) Like

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