最近…というよりも、インターネットが既存のメディア(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、出版 etc…)に対して脅威をもたらす大きな要素として、
「それは検索できる」ことなんだ。
と、まぁ、今となっては当たり前のこと…なのだが、考えても見て欲しい。インターネットが登場する以前、僕たちの生活の中に検索なんて言葉があっただろうか。まぁ、図書館業界あたりには、古くからの目録カード式検索システムがあったろうが、それも書籍の[書名][著者名][出版社名][件名]くらいなものだ。それが今では新聞記事やテレビ番組ですらも、インターネットによって検索の対象となった。
既存のメディアのままだったら、新聞記事もテレビ番組も検索することはできなかったはず。
今、Web2.0がそれなりにもてはやされているが、Web3.0の時代がくるとしたら、その大きなキーワードは、『検索』になる。今のインターネット上でも検索できないものが、検索可能になるのだ。誰でも、限りなく安価か無料で。未来のコンピュータでできることをイメージする一番の近道のひとつは、そんなところにあるのかもしれない。
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そう、遠くない将来。
本は、目次や索引で検索できる。一気に全文検索までは著作権上の問題もあり、そう進むとは思えないが、目次や索引ならば、可能だ。図鑑や百科事典ならば、見出し語レベルでの検索が可能となるだろう。…いや、可能としなければならない。そしてこれらは、本というパッケージから、小冊子、パンフレット、リーフレット、ちらし、ポスターあたりまで拡大する。音楽資料であるCDは、楽曲や作詞家、作曲家、演奏家、アーティスト…ベースで検索可能となるであろうし、映像資料であるDVDは、チャプター単位で検索が可能となる。すでに技術的には可能なのだ。
さらにその先には、そうやって解体された検索対象が、検索者自身によって『再構築』される。その再構築(オーサライズ)されたものが、新たな知識や叡智となっていく。Web3.0の時代がくるとしたら、それは検索可能な対象が細分化されて、再構築されたものがさらにフィードバックされていく…なんだか、そんなイメージがある。
そういう視点で見ると、図書館はその潜在的な可能性を大いに秘めた場所になることができる(…まぁ、そんな風に図書館を見ている人がいればの話だけど…)。
そろそろ、
デジタルライブラリーやハイブリッドライブラリーは、どうやら方向性が違っていることに、気がつく時期なのかもしれない。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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むずかしくて、わからないところもありますが。
いわゆる「電子図書館」とかっていう、神奈川県だと、よく「東海道五十三次」がデジタルアーカイブとしてあげられているのですが、「なんか違う」と思っていましたよ!(そういうことですよね?) Like
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日本で仕事をしているときに、古代史関連の行政資料をデジタルアーカイブとして作成し、公開するという仕事に携わりましたが、そのコンテンツの素材そのものはアナログで作成するわけですよ。ちょうどデジタル化の始まりの頃だったので、試行錯誤をしながらの仕事でした。今はもっとシステマティックにやれるんだろうなと思います。
↓Dragon Ballはなかったように思いますが、スーパーマンやホルクなどはありますし、通常だと文字だけで読むような本がコミックバージョンになってたりするんですね。もちろんディズニーやスヌーピーはありますよ。これはたいてい小学校2,3年生のレベルなんです。こういうレベルを高校図書館に置かなければいけないというところも、別の観点では問題点ではあると思いますが、できない子はそのまま放っては置かないというスタンスが、アメリカの教育なのではないかと思います。 Like
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図書館は、インターネット上のサーハ゛ーの役割になると思われます。情報に直接触れたい人は、情報源を自分で訪れ確認するし、情報として観る人は見れば良いことで、音声と一体となることで、見ることで動作を止めるよりも、音声として情報を確認することにより、必要な情報を沢山取り込むようになると思われます。情報を得る人があれば、その人数分情報確認ツールが存在することになり、多様化することになります。
本物を知ることも必要だし、情報を必要に応じて紹介するサポート機能が図書館? 情報社会の全てがこれから始まるので、どのような形になるか解らないけれど、各コンテッを外から眺めるの機能がGoogleで、それを利用する人が何を求めるのかにより、ある日突然思わぬ方向に進むのかもしれません。 Like
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国立国会図書館のカレントアウェアネス-ENo.100 2007.02.14(E601
http://www.dap.ndl.go.jp/ca/modules/cae/item.php?itemid=618
が紹介している『図書館および図書館員が極めて重要である33の理由』というエッセイにも繋がるお話ですね。
また、明治期からの読売の新聞記事が検索できるようになって世界が変わったことを立花隆が書いています。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070130_kijidb/
既にご存知かとも思いますが念のため Like