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本当の《敵》は何か

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ものつくり敗戦―「匠の呪縛」が日本を衰退させる (日経プレミアシリーズ)

木村 英紀 / 日本経済新聞出版社

零戦と戦艦大和 (文春新書)

半藤 一利 / 文藝春秋

実は、ALA(米国図書館協会)によるブックカートドリル(図書館で本を運ぶカートを使った集団演技)のコンテストを、日本では今後50年たっても行われないだとうろ書いた。
日本の図書館界や知識・情報に関する業界内では、それなりに世界水準のシステムなどが作られていることも知っているが、一方でブログやtwitterなどを使った図書館サービスは極めて稀少だ。マンガやアニメーションも世界市場で勝負できるコンテンツやキャラクターを生みつつも、業界の底辺では生活がやっと…だと聞く。

零戦や戦艦大和を作り上げる技術を持っていながらも戦争に負ける日本。世界一のコンピュータをつくり、ブロードバンド環境も費用対効果では世界一の水準に出来る日本….なのに、WindowsもMacOSもLinuxも外国産。ブラウザも同じく外国産。GoogleもYahoo!もYouTubeも外国産…。
なんだか一事が万事。あの敗戦から結局何も学んでいないし、そのまま今日に至る状況を[良し]としてきてしまった。

本当に挑むべき《敵》を見据えることは難しいが…どこかでこの負の循環のような姿勢を直さなければ、この国は衰退の道を歩み続けるだろうな。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

戸部 良一 / 中央公論社

コメント

  1. ひろ坊 より:

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    第二次世界大戦(大東亜戦争)で日本軍がなぜ敗北したか分析している本としては、「失敗の本質」中公文庫が大変参考になる。
    日本には大変素晴らしい技術やソフトがある。世界標準・プラットフォームにするためには、戦略・戦術・インテリジェンスが必要だ。
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    >ひろ坊さま
    コメントありがとうございます。
    「失敗の本質」も追加しました。
    僕が今感じているのは、日本人が学習させられている“メンタリティ”なんじゃないか…って思っているんです。国民性とか日本人特有のそれではなく[生まれてから学習させられているメンタリティ]です。
    誰か特別な天才が登場することよりも(たぶん天才の人口比は世界中そう変わらないと思います)、裾野としての一般の普通の人たちのメンタリティそのものに、大きな問題が潜んでいるのではないか…と、思っていたりします。
    この件は、いろいろと書きたいことがあるので、またいつか…
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  3. ひろ坊 より:

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    丸山さん、
    早速「失敗の本質」を追加して頂き有り難うございました。
    大東亜戦争でなぜ日本軍は敗北したかを日本軍の組織の問題点を考察しながら分析している本です。へたな組織論の本を読むんだったらこの本を読むことをすすめる。
    「歴史は鏡である」と古人はいう。歴史をひもとくことによって古来、人は歴史から無数の教訓や示唆を得てきた。現代の日本では、歴史を「鏡」として大事にしているのだろうか。会田雄次氏の言葉ではないが、「浅薄きわまる正義感で、自国の歴史を、とりわけ近代史を罪悪に満ちた暗黒の世界として描いてきただけではないか。歴史とは、もっともっと面白く、知的興奮に満ちたもののはずである」
    歴史から過去を現在に結びつけ、そして未来を見通す英知や教訓にすることがたいせつではないか。
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