これまで、指定管理者として地域の図書館運営に関わってきた(現在進行形)。
来年度が、第二期目の協定期間の3年目(最終年)ということもあり、未来の山中湖情報創造館の姿をイメージすることが少なくない。
そんな中で、僕が一番懸念することがある。それは
「将来にわたり山中湖情報創造館に対して義務と責任を負うのは誰なのか」
ということ。指定管理者である私たちは、その協定期間において仕事をまっとうすればいい。行政においても、公務員さんは異動という制度があるのでそれを越えてまで義務や責任を負うものではない。議員さんにしても、首長さんにしても、任期があり、選挙によって選ばれる…という制度である。
そんな中で、立ち上げから関わってきた僕たちとしては、かりに継続しないことになったとしたら、いったい《誰》に《山中湖情報創造館》の《将来》を託したらよいのか….を考えたら…実はどこにも存在していないことに、ちょっと驚いている(愕然とした…と書いてしまうと問題がありそうなので…この程度の表現で)。
これはたぶん、図書館に限ったことではない…と思うのだけど、この国の公の施設においては「その時点での責任者」は存在していても、「将来にわたり義務と責任を担う人」は存在していないんです。ときおり、新しい図書館建設が話題になると、単年度の検討委員会などが開催されるが、本当に責任を負わない関わり方で、あれやこれやを言う組織に…いったいどんな意味があるのだろうか…と、思うこともある。
だから…よけいに、ニューヨーク公共図書館のように《単一の財団法人》による図書館経営のあり方を、魅力的に感じてしまう。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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丸山さん、公開で書く勇気がないので非公開ですみません。
指定管理者の人の正直な思いをこれまでここで読ませてもらってきました。そしてこの「将来にわたる義務と責任」の問題にいたっては、胸が痛い思いです。(おなかではありませんので)
私はいろいろな図書館を見学してから山中湖に行ったんですが、これはもう確信しました。
と言うのは、行政直営のほとんどの図書館の職員が「公務員」に徹するあまり、誰も利用者と一緒になって図書館を楽しもうとは思っていないんじゃないかって思えてなりません。
山中湖の図書館の取り組み、館長さんのお考えを知るようになってからは自分のこれまでの図書館に対して「なんか違う・・なんか」とずっとモヤモヤしていたものが、見えるようになりました。
モヤモヤががきっかけで図書館を調べたいと思ったんです。
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どうして図書館の人たちは自分の思いを言わないのでしょうね。
縦割り系列の中ではヘタなこと いえないでしょうね。
黙々と図書の整理をして貸し出しに励むのはそれはそれでいいんだけど、ホントにそれだけでいいのかなって・・・でもそれ以上のことを図書館の人たちには言えないのです。なぜというと利用者は専門家でもないし、門外漢だからだと思います。
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>鍵さん
コメントありがとうございます。
すごくうれしいです。
門外漢…について気になったので、「素人+玄人」というタイトルで記事を書いてみました。
指定管理者というお仕事では、直接お金を払ってくれるお客様は設置自治体様ですが、その自治体様に税金というカタチでお金を支払う方は地域の皆さん(納税者さん。僕もまた一人の納税者)や固定資産税を払っていらっしゃる別荘オーナーのみなさんで、その地域の皆さんが潤っているのは、観光でいらっしゃるビジターのみなさんだったり、します。
なので、山中湖情報創造館においては、ご来館いただくすべてのみなさんが、大切なお客様であり、パトロンさんですので、ご意見を伺うのは、至極当然のことなのだと…今回の通信簿を実施してあらためて感じることができました。
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非公開ばかりで申し訳ありません。公務員さんと図書館のことを話題にすると大変難しい局面にぶちあたります。制度を導入したいのは総務課あたりだったりします。現場は誰一人としてこの制度についていいことを言わないので、それは公務員しかできないサービスと言う従来の発想にとらわれすぎてないかと言うのですが、図書館は絶対に公共が担わないと民間ではサービスが低下すると断言なさる方が100%なのです。小泉流の構造改革の弊害だとか、民間ではできないと頭ごなし。それは公務の中でも図書館が弱い立場にあるから財源縮小の対象にされるのだという主張に通じます。
う~~ん 図書館という枠がもっと自由な可能性を秘めていることに彼らが気づかないだけではないかと思うんです。気づいてやってくれるなら「こういうこともできますよ~~皆さん ご意見くださいね」と言えばいいのですが、自分達しか図書館運営は出来ないと決め付けているからこの問題はすごい敵対関係をつくってしまうのでしょうね。 Like
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>鍵さん
コメントありがとう。
このことはとっても大げさに言えば「既得権益」なんですね。たぶん当事者のみなさんはそんな風には思っていないでしょうけど。
また、「地域の公共図書館は誰のもの」を純粋に考えていけば、それは公務員のものではないことは明らかなんです。
[自治体の財産≠公務員の財産]
なのです(これは図書館も同じこと)。指定管理者であればなおのことそれを明確に意識します。この施設、ここにある資料は地域のみなさんのものであり、それを設置自治体さんからお預かりして、日々の運営に当たっている..と。
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