複数の人間で、何かを行なう場合には、必ずなんらかの[組織論]が必要となる。
人間が何らかの“権力”を指向した場合、組織はピラミッド構造をとる。
最高責任者の王様を頂点として、権力と責任を段階的に細分化して統治するモデルであるが、日本人はこれが好きらしい(このあたりについてはまた別の機会に書きたい)。
そんな中で、水平分散型組織だと、フラットな組織論だのが出てきているが、大方の目指す方向として注目を浴びているものとして、『ホロニックな組織』(ホロニック組織とかホロン型組織などと呼ぶこともある)。この組織には中間管理職が段階的に増える組織とは異なり、最高責任者とそれ以外の社員で構成される。一人ひとりの社員がホロニックな…すなわち全体性を備えた存在として、プランニング・実行・チェック・評価(PDCA)しながら仕事にあたることができるものである。従来の細分化された専門職とは違ったプロフェッショナル像が求められている。
まぁ判りやすく言えば、コンビニ定員がレジも打てば、中華マンも用意し、唐揚げもあげ、荒いものもし、発注もすれば、折りコンの検品もするし、商品を陳列したり、前出しをしたり、本や雑誌も並べる…トイレ掃除も床のワックスがけやポリッシャーもこなし、窓の掃除もする…など、一人の人間が一通り全部のことがこなせる…その上で、店長以外はみんなフラット(経験の差はあるにしても)な働き方をする。だからこそ、24時間365日いついっても、同じサービスを受ける事ができるのである。
これに対して、現在の図書館サービスは、細分化された組織論がまかり通っているようだ。担当者が居ないので判りません…が、けっこうあたりまえのこととして起こっている。
山中湖情報創造館では、どちらかといえば「ホロニック」な働き方を指向している。一人ひとりが全体を見ながら、レファレンスもすれば、庭のゴミひろいもする…といった全体性(ホロニック)な中で仕事をしている(と、僕は思っているし、採用の際もそう伝えている)。
経験ではなく、お客様や資料や敷地を含めた施設に対して、全体を見るという気配りとそれに対する対応ができてこそ、ホロニックな働き方ができる山中湖情報創造館ができあがるのではないだろうか…なんて、思っているのです。
まだまだ、ピラミッド型の組織モデルに対する依存心が強いということも否めませんけど….。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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こちらに書かれている定義は間違っています。この説明だと、全員がなんでもできるジェネラリストという解釈ですが、本来のホロニックな組織は、個々がスペシャリストで、互いに有機的につながることで全体として調和が取れている組織のことです。まさしく人体と同じで、五臓六腑がそれぞれの役割をもち、すべてが健康的に自らの機能を果たしているからこそ全体としての人が健康である関係性です。 Like