予想以上によい内容です。当初は、いわゆるIT系トレンド解説本かと思っていましたが(もちろんそういう面もあるけど)、今現在ウェブで起こっていること、それがどっちを向いていて、その先には何がありそうなのか…ちょっとした水先案内人のような内容です。デジタル系、インターネット系、ウェブ系に興味関心のある方は、ぜひご一読ください。
2000年代前後に起こった、デジタルアーカイブブームの衰退の一因を見る事もできます。というのも、当時のデジタルアーカイブの風潮は、1)自前のサーバを持たなければいけない、2)自前のシステム開発に膨大な金額がかかる、3)自前のシステムを維持するための人材を育成しつなげていかなければならない…等々があったように思います。『自前のデジタルアーカイブシステムを作る事』のメリットもありますが、あれから8年経過してみると、それらがいかに費用対効果的にみると非効率的であったかがわかります。Web2.0あるいはクラウドコンピューティング的な視点からみれば、「どんだけ無駄遣いすれば気が済むのぉ〜!」って言われてしまいそう。
※例えば、自前のシステムのために、開発初期費用(イニシャルコスト)が1000万円かかったとします。もちろん開発に係る時間というもあり、例えばそれが約三ヶ月だったとします。一方で、Flickr(フリッカー)にあるThe Commonsみたいに実現しようとすれば、すでにそこにあるシステムの利用費は、24.95ドル(2300円ほど)。上記の金額があれば、4378年分の利用料金ですよ(最初にこの数字が出たときは、計算がまちがってるのかと思った)。しかもオンラインでproへの支払いを済ませれば、すぐにアーカイブをスタートさせることができる(厳密にいえば、200枚までは無料なので、まずすぐにスタートしてから、枚数が増えた段階で2300円/年を支払えばいい)
※また、デジタルアーカイブに対する理解のある方でも、残念ながらこのクラウドコンピューティング的な動向を受け入れられない風潮も、しっかり存在していたりする。パソコンからHDへの保存はローカルだからOKだが、インターネット先のストレージに保存することは[送信]にあたるから別の制約を受ける…とか、大切なデータはやはり手元に置いておかないと安心できない…とか(そのためにそれだけの費用対効果を許容するの?)、民間企業は将来性に問題がある…とか….such, such, such…..
※もちろん、この風潮も一時的なものなのかもしれません。が、AかBかの選択ではなく、AもBも…の選択なのです。自前のストレージにも保存するけれども、クラウド上のストレージにも保存し、共有のためのシステムを利用する。そろそろ、そういう考え方が必要なのではないだろうか。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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ハセエリです。
お世話になっています。
ガイドブック一覧の中の下にある市町村合併の地図に
ついてコメントをいただきました。↓
山梨県市町村合併後の緑色の地図のこと。
プリントしてよく見たら
「上野原市」が「町」と表示されています。
そして「昭和町」は「西桂町」と同じ大きさの文字の方が分かりやすいと思いますが、いかがでしょう・・
とのことです。訂正していただけますでしょうか?
よろしくお願いします。
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>鍵さん
こちらも、お待ち! Like
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■Web2.0に次ぐ一大トレンド「クラウドコンピューティング」の正体-パソコンはソフトがなければ、ただの箱ではなくなった!!
こんにちは。いまクラウドコンピューティングが大きな話題になっていますね。私自身もクラウドコンピューティングをいろいろ使ってみて、その可能性には大きな期待を持っています。アメリカなどでも、オバマ大統領がこれを最大限に活用して、国民から意見を効率良く徴収しています。日本でも、これからいろいろと役に立つもの、面白いものなど開発していただきたいです。現在大規模なクラウドコンピューティングをできるような、コンピュータを提供できるのは、グーグル、IBM、マイクロソフト、ヤフー、アマゾンぐらいしかないようですが、日本でも積極的に取り組むべきテーマだと思います。内需拡大などで、へんなばら撒きをするくらいなら、日本でも人材育成なども含めたクラウドコンピューティングの大きな基盤を形成するなども内需拡大に大きく寄与すると思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。 Like
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>yutakarlson さん
コメントありがとうございます。(YouTubeのあのインタビューモデルは使えそう…)
宮澤賢治の「インドラの網」という物語があります。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000081/card460.html
スピリチュアルな世界感に「アカシックレコード」というのもあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/アカシックレコード
たぶん人は、何かをモデルにしながら、それを手を伸ばし手の届く技術によって実現しようとしているんじゃなでしょうか。ICTの世界をみていると、実感しますね。
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