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まち歩き、ぶらり旅

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昨日は、横浜の関内に出没。
前の記事にも書いたように、知人のお別れ会だ。

ただ、その前に横浜に住んでいる友人と昼食。普通の主婦なんだけど、彼女が実に印象深いことをしてくれたのだ。

関内の駅で待ち合わせをし、あらかじめ決めていた天ぷら屋さんに行ったのだけれど、もう行列。時間もないのでそこをあきらめ、別の店に移動している最中に、彼女は「まち歩きガイド」になっていた。
「この店は、昭和◯年からでおばあちゃんが〜〜なんだ。ここはまだ新しいけど△がおいしいの。こっちのトルコ料理の店は□で、ご主人がトルコ人で奥さんが日本人で〜。あの路地の奥に見える◇っていう看板、あそこはね〜〜〜」と、それはもううれしそうに案内してくれた。

それは単に、横浜にあるいわゆる絵はがき的な場所ではなく、住んでいるからこそ伝えられる話題。ひとつひとつのお店やそこの店主に関する、ちょっとした話題/物語を聞かせてくれる。すべての店に立ち寄る事はできないけれど、次にきたときにはあそこに寄ってみたいな…なんていう気持ちにさせてくれる。
繰り返して言うが、彼女はインタープリタでもなければまち歩きガイドでもない。ごく普通の主婦なのだ。

ふりかえって、僕は山中湖の店々をそんなふうに紹介できるだろうかと考えてしまった。できないのだ。パンフレットやガイドブックにあるような情報ならば案内できるが、それらのお店ひとつひとつにある話題やましてや物語を語ることは…残念ながらできていないのだ。

  自分が住まう街を知人友人に自信をもって誇らしく案内できること。

エコツーリズムだの何だのという前に、まずはそんな気持ちになれることが、大切なんだな…と、彼女の立ち振る舞いに、感じたのでした。

 あなたは、友人知人が来てくれた時に、自分の住む町を自信と誇りをもって案内できるでしょうか。よく言うのは「ここにゃ、何にもないからねぇ〜」そんなご謙遜を聞くよりも、一本の樹にまつわるお話しでもいいから聞きたい…そう思うものなのです。
 これに関しては、図書館はまだ無力だなぁ。

コメント

  1. SECRET: 0
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    「地域に関するレファレンス」では、住民の方(特にお年寄り)の力を強く感じます。「お散歩」や「地域史」のHPやブログ、風景の移り変わりを描き続けている画家のネットワークづくりが図書館で出来たら楽しいのでは?と思っています。 Like

  2. SECRET: 0
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    これまでの図書館サービスの中で、郷土資料や地域資料がどちらかというと重要視されてこなかったように思います。地域を見直し、地域を再発見する取り組みはこれまでにも様々なカタチで取り組まれているにも関わらず、それらの成果を図書館は[書籍になっていない]ことを理由に受入を拒んできたのではないでしょうか。
    一方図書館情報学や資料組織論などにおいても、こうした郷土資料/地域資料/地域情報などの情報源でもある、チラシやパンフレット、リーフレット、ポスター等に関しては、いまだに資料としての[組織論]がありません(各館ごとに整理方法はまちまち….一般の書籍があれだけ整然と組織化されていることに比べれば、かなり悲惨な状態です)。
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  3. SECRET: 0
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    確かに、「今 地域で必要な情報」はパンフレット等の灰色文献に多く含まれています。統一された「資料組織論」の整備により、「灰色文献の書誌データの取りにくさ」(タイトル・出版者の記述が背表紙と表紙で違うなど)が改善されれば、「事例蓄積と活用」が進むのでは、と思っています。 Like

  4. まる3 より:

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    >ライさん
    コメントありがとう。
    図書館はやはり「文献」であることが求められるのかもしれませんね。ただ、文献にすらなっていない地域の情報すらも資料対象とすることができれば、図書館は本当に「地域の宝箱」になる力をもっていると思うのですが。
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