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「物語」の持つ[情報組織化力]を考えてみる

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情報建築家であるリチャード・ワーマン氏によるLATCHに加え、

 ・個人の嗜好によるグループ化
 ・物語化

という2つの情報組織化手法を加えたいと常々考えている。

まずは、リチャード・ソール・ワーマン氏による情報の組織化手法とは
・場所 (Location)
・アルファベット (Alphabet)
・時間 (Time)
・分野 (Category)
・階層  (Hierarchy)※ 過去の著書では 連続量(Continuum)
略してLATCH(ラチ)というのだそうですが、これらはある意味で[機械的に]組織化できる手法です。僕が考えるに、これらの情報の組織化の一番の目的は、「探したい情報がどのあたりにあるのかの目安をつけるため」だと思っています。たぶん探している情報はだいたいこの辺にあるんじゃないかな…が、この5つの手法によって明確になってきます。

それに加えて、僕が2つ付け加えたのは、もっと[人為的][作為的][情緒的]な『情報組織化』なのです。これには僕の中では2つのアプローチから出てきました。

アプローチその1:多種類情報資源
 情報にはいろいろなタイプがあります。[人物][場所][出来事][物品]などなど。データベースを構築する際には、必ず一つのフィールド構造(項目:フィールドの組み合わせ)が必要になります。情報のタイプが異なるとこのフィールド構造が違うので同じデータベースファイルで扱うことができません。例えば、人物データベースには[生年月日フィールド]があっても、場所データベースには[生年月日フィールド]は不要…とか。なので違うタイプの情報を一つのデータベースで扱うことができないのです。さらにそれらの情報相互の[関係性]を記述できるデータベーウを構築使用とすると、情報の種類の数倍の関係性記述用データベースが必要となったり、大変でした。それをあるとき僕は「多種類情報資源相互参照システム」として作り上げることができました。これによって[人物]や[場所]、[出来事]、[物品]等々多種類の情報を扱うことができ、さらに相互の関係性を記述することも可能になったのです。
 そこまでできてはじめて気がつきました。
 「多種類の情報資源を相互に関連づけて記述する情報組織化の手法は、なんとも普通の『物語』じゃないか…」ってね。

アプローチその2:flickrのset / group 機能
 リチャード・ワーマンの情報組織化は、それぞれの情報のメタデータの記述があれば、半ば[機械的に]組織化できる手法です。が、そんな方法によらない、もっと人間的で、意図的で作為的で、個人の嗜好などによって自由に組み立てられる組織化法があるということを、僕はflickrのset機能で感じました。ただの好みなんです。これとこれとこれを…なんてset化できちゃう。個人の範囲では set 。さらに他の方の参加も受け入れる group などの有り様をみていると、人間の意志の介在によって構築される[情報組織化]手法もあるのではないか…と、気がついた訳です。

というわけで、
 ・物語化:多種類の情報資源を組織化する手法
 ・セット(グループ)化:当人の意図によって作為的にグルーピングする組織化

リチャード・ワーマン氏の5つに加え、マルヤマ式の2つで、僕の中での[情報組織化手法(論)]は、いちおう出来上がったのでありました。

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