日本の図書館には、洋書が少ない(けっして欧米ということだけでなく周辺アジア地域も含めて)ということを書いてみたが、実は「翻訳書」はたくさん存在している。
実際の統計データを調査したわけではないのだが、今国内で流通している「海外の翻訳物の図書」と「外国で現地言語に翻訳されている和書」との比率ってどうなんだろう…と思った。ハリーポッターは日本語訳されているが、他言語に翻訳されて出版されている日本の本ってどのくらいあるんだろう。
でね…ふとこんなことを考えちゃったんです。
カメラ、家電、自動車などは、世界市場でビジネスをしている。音楽や映画、アニメやゲームも世界市場でビジネスしている。それに比べて実は、書籍…すなわち日本の出版業界は、世界市場を相手にしていないのではないか…と。国内マーケットだけで独占禁止法の例外的対応である再販価格維持制度でビジネスしている現状が、むしろ昨今の出版不況を招いているのではないか…などということをね。
それに気がつかない…すなわち日本の出版物も世界市場でビジネスを展開しなければならない…いやむしろそこに大きな鍵があることに…まだ気がつかない一部の方と、そこにチャンスを見つけた一部の出版社とが、ここに来て…大きな分かれ道に立っているように思う。
日本の小説なども海外の出版社にライセンスするのではなく、自社の現地法人で勝負に出る…そのくらいのパワーを見せて欲しいと思うのです。日本のコンテンツ産業は、いま世界を相手にビジネスがはじまっていて、そこに乗るか乗らないか…で、はっきりと勝負がつく。
「日本の文化」に強く興味を持ち、あこがれている諸外国の人は少なくないし、日本のコンテンツをもって海外でビジネスし、その結果日本への関心を高め、観光などで来日していただく…そんな図が描けるように思うのですけど….
というわけで、日本の図書館が洋書(原書)を入れないということと、日本の出版社自身が世界市場でのビジネスはまだこれから…ということが、どこかでリンク(強い関連)をしているのではないか…な、と思ったりしているのです。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
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