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デッサンのような読書法

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速読だのフォトリーディングだの…それ自体を身につけることがなかなかできない自分ですが、こういう読み方はできそうなんです。

例えばデッサン、例えば彫刻などは、まず全体をおおかまに描いたり型取ったりします。いきなり指先から完成させていくような人は…めったにいません。全体のカタチをとらえ、徐々にカタチを削り出し、だんだんに細部が表現されていく。読書にもこんな方法があるんじゃないか…って。

そう思ったとたん、今の読書法って頭から一字一句読んでいくやり方は、いきなり紙の上に完成した部分が表現されるような、いきなり木材から完成した指先が削り出されていくような…そんな読み方なんじゃないか…って、思えてきました。そんな方法しか読書って教えてきていないです。時間もかかるし、読み終わる頃には最初のほうなんがもうぼやけてしまう。で、しかも基本的には最初のページから最後のページまで1回だけ。これで全部完成させようというのは、どうなんだろう。

そこでこういう読書法があるんじゃないか…って思い始めてます。

1.まず最初:本の最初から最後まで、まずはページをぱらぱらとめくりながら見る。フォトリーディングのまねごと。テンポよくすべてのページに目を通す。

2.二巡目:こんどは少しスピードを落として、目次や太い文字、写真やキャプションなどを見る。

3.ページの中で気になったところの文字を読んでみる。

必要があれば、2を何度か繰り返してみてもいいし、3に関してはそれぞれの部分部分は頭の方でも、後ろの方でも、中程でも、順番よりも、気に止まったところをじっくりと読む感じ。

で、最低でも3回は本の最初から最後までページをめくることになるので、細部を読んでいる時点では、本全体の伝えたいことのどの部分なのかを把握しながらディティールを読むことができる。そこから、戻ってみたり、進んでみたり、腑に落ちる箇所があちこちに発見できたりする。

実はこれって、ひょっとしたら[作家自身の思考をたどる読み方]になるんじゃないかな…なんて思っている。どんな作家であっても、いきなり最初の文字から全部を記述できるわけじゃない。創作ノートなどをみれば、あらすじがあったり、登場人物の性格だったり、あるシーンだったり…それらを最後にまとめてひとつの作品として仕上げている。その順番をいわば逆にたどるような感じかもしれない。

というわけで、そんな読書法を最近しはじめている。

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