CNET Japan オンラインパネルディスカッションにて、「動画ビジネスの今後はいかに」というタイトルで、パネリストさんからのコメントが寄せられている。
僕としても、将来的に「地域コンテンツ」がビジネスになってくれないことには、はなはだ困った状況になってしまうのだが、技術的に解決すべきところだけでなく、ビジネスモデルとして解決しなければならないところもあり、なかなかこれが一筋縄ではいかないらしい。
もはや動画はあきられてきた。ビジネスとしては時期尚早。課金型と広告型の二極化…等々、それぞれのお立場での意見を拝読させていただいておりますが、丸山としてはこんなふうに考えています。
ポイントは2点
その1:ハイブリッド配信モデル
最終的に、動画をオーディエンス(視聴者)に届けるプラットフォームの充実が必要です(YouTubeやニコ動のようなサイトもあれば、iTune Music StoreやAdobe Media Player、Googleが買収したAdscape Media(の今後)のような環境)。
それぞれ一長一短があるものの、無料モデル、広告モデル、課金モデルを分けるのは、プラットフォームの性格によるのではなく、「コンテンツによって課金モデルを設定できる」ことが必要だと思っている。
このコンテンツ(番組)は完全無料とか、こっちの動画はスポンサーがついたので無料とか、この動画はスポンサーがついていないので有料といった「コンテンツ毎に課金モデルが設定される」ハイブリッド型配信モデルであれば、無理なく動画ビジネスが成立するんじゃないだろうか。
その2:うp主感謝モデル
テレビ番組に出てくる「この放送は、○○○の提供です」というスポンサーであるが、ネット動画でいえば、[提供者=うp主]とはいえないだろうか(ビミョーに違いはあるけれど)。『スポンサーのおかげで視聴者がその動画を無料/格安で視聴することができる』を配信する側も視聴者側もきちんと意識できる配信モデルである。
また、うp主スポンサーになるのも、高額で大口スポンサーになることもできるし、小額でうp主スポンサーに名を連ねることもできる。そのあたりにGoogleのAdWordのようにオークション的に価格が設定されることがあってもいいと思う。
ニコニコ動画のコメントにも時々あるように、「うp主に感謝-----–!」という声をビジネスモデルにすることなのだと、思っている。
この2点は、配信モデル/ディストリビューションモデルに関することですが、さらに動画ビジネスにおけるデベロッパーモデルやパブリシャーモデルも存在する。映像そのものを製作するためのビジネスモデルや、映像を出版するモデル(たぶん映像番組の問屋さん)がある。
そして最終的に、視聴者にとどける配信モデル/ディストリビューションモデルのポイントとして、上の2点をイメージしている。
キーワード:参加と共有は基本かな。
平日は山中湖村の森の中にある図書館 山中湖情報創造館に、週末は清里高原の廃校になった小学校を活用したコワーキングスペースもある 八ヶ岳コモンズにいます。「わたしをかなえる居場所づくり」をイメージしながら、テレワークに加えて動画撮影やネット副業などにもチャレンジできる図書館/コワーキングスペースづくりに取り組んでいます。
コメント
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ずれているかも知れませんが…。簡単に小額の支援が出来るようなインフラができれば事情は変わるのでは…と思っています。
誰かが試行した「投げ銭」制度の様に、なかなかブレークしませんが… Like
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>power_of_math さん
すでに、iTunes Music Store では、一曲 150円とか200円での課金ができてますし、iPhone/iPod touch用のApp Storeでは、ソフトウェアが115円からという課金もありますよね。そんな小額決済システムはすでに動き始めてます。
ひょっとして、さらに小額(10円単位)とか? Like
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TV業界では番組制作者が番組を作成し、スポンサーが番組製作者にお金を払うことで番組制作者にメリットがうまれます。スポンサーもCMを見てもらうことで自社製品の売り上げアップが期待できるというメリットがあります。視聴者も自分が好きな番組を見れてメリットがあります。うp主感謝モデルでは、[提供者=うp主]ということであれば、うp主は誰にお金を払うのですか?そのうpした動画の番組制作者ですか?うp主から少ないお金をもらうだけでその番組制作者は食っていけるのでしょうか?又、うp主のメリットはなんでしょうか?視聴者のメリットを削り、ユーザー課金してうp主と番組制作者で分配するとしたら番組制作者は自分でうpすればうp主は要らなくなりますよね。[提供者=うp主]ではなく、[番組制作者=うp主]と考えるとしたら、うp主は著作権侵害にならないよう一から全て自分で作ったオリジナルのもので視聴者が集まるものを作らなければならないということですよね。番組制作者の作った動画を少し改造してうpする[番組制作共同者=うp主]なら考えられないこともないですが、[提供者(スポンサー)=うp主]とはどういうビジネスモデルをイメージしているのでしょうか? Like
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> 通りすがり さん
コメントありがとうございます。
このブログを書いた2008年10月30日から今日で何日が過ぎたでしょうか。
すでに、うp主云々ではない事態になってきており、「USTREAMなどによるダダ漏れ」動画コンテンツが、今後山のように出てくるかもしれません。
その時の[お金の回り方]のデザインをどこかで誰かがきちんと構築する必要があるのは、ご指摘のとおり。まだまだ上手い具合で循環するエコシステムはないかもしれませんけどね。
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