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図書館員の専門性を活用しない被災地

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それどころじゃない…ということは重々承知の上で、あえて書きます。

数多くの救援物資が届きながらも、求める場所に適切に配分する事ができずにいる自治体や避難所。いくつかの自治体では仕分けすらできないので、救援物資を断っている…ということも耳にする。

なぜ、図書館員を使わないのか。

図書館は日常的に、数万数十万点の図書館資料を扱い、求めに応じて必要な資料を探し、提供することがお仕事。このような非常時であれば、図書館資料を救援物資に変えて、数千点だろうが数万点だろうが、分類整理し、求める避難所に配分することくらい、朝飯前なのに。

ただ、資料組織論で学んだ事、日々の仕事の中での業務に対して「図書館資料」を「救援物資」に置き換えるだけで、図書館員なら対応できると思っている。

まぁ、それどころじゃない…ということは重々承知の上ですが、人の使い方、非常時だからこそその人でなければできないこと、そのスキルを持った人を、適切なポジションに配置することで、全体の仕事が回り始める…ということもある。と、僕は思うのです。

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さて、被災者避難者1000人受入を表明した山中湖村です。
僕自身は、指定管理者であり民間のNPO法人の所属なので、組織体制の中には入っていません。あくまでも山中湖情報創造館のお仕事を、たんたんと行なうだけです。
ただ、ほんの少しだけ[地域の情報]に関する収集と整理と提供に力を入れていかなければなりません。人口6000人ほどの村に、山中湖村にはじめて来る人たちが1000人いらっしゃるのです。お買い物はどこ? これを頼むにはどこにどういえばいいの? とか、それに相応しい情報収集と整理と発信がかなり大きな仕事になっていきそうな空気を読み取れますけどね。

菅谷明子さんの著書ではありませんが、「引越したら図書館へ」
サービス対象はは1000人(まぁ、大人も子たちも含めてですが)。
公共サービスだけでなく、日常の様々な[課題解決]に、地域を支える情報拠点である山中湖情報創造館(図書館)が、「私たちにできること」をただただやるだけ(Just Do It!)です。

ささやかですが、「Hope4 Library, Library4 Hope. 〜図書館の希望、希望の図書館〜」そんなことをホンの少しでも感じていただければ、幸いです。

まぁ、とりもなおさず…住む場所が決まって、「一息ついたら、山中湖情報創造館へ」とでも言って回りましょうか。

(以下独り言)
 こんな時に役にたたない資料組織論なんて、僕からすればあまり意味ないね!こういう時だからこそ学んだ資料組織論が活きてくる。そういう学びが必要なんだと思うんだ。


PDF版:情報のプロ図書館司書.pdf (1.14MB)
画像は(cc)クリエイティブコモンズです。ご自由にお使いください。

コメント

  1. After内藤 より:

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     むしろこれを見た図書館員の方から積極的にvolunteerしていかねば。「気付いてくれない」とか甘えてる場合じゃない! Like

  2. SECRET: 0
    PASS:
    現地の正規雇用の公務員図書館員さんは、図書館の復旧はおろか、業務命令で避難場所の応援にかり出されている。自分で判断して動きたくても動けない公務員の仕組みがあります。情報のエキスパートであるにも関わらず、十把一絡げ的な人材の使い方は…あまりにももったいない。それどころか図書館司書を災害対策本部の[情報担当]に据えることで流れる情報があり、行き渡る救援物資があるのなら、なぜそういう人材の使い方をしないのか。…と、いうことなのです。 Like

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