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高い山であるためには広い裾野が必要

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児童文学/子ども読み物における魅力的なキャラクターについて書いてはみたが、その作り手の裾野の広さを考えると、どうがんばってみても、マンガやアニメには敵わないことを、この本をみて腑に落ちてしまいました。

テラ激マン マンガ・イラストテクニック大百科3

コミッカーズ編集部 / 美術出版社

この本は、マンガ描画のためのテクニック本なのだが、この[3]ではワークシート形式で《キャラクターづくり》のノウハウやテクニックを提供している。

Lesson 01 主人公キャラクターを作ろう
01 目的を持たせよう
02 動機を持たせよう
03 設定をつけよう
04 動機と目的をスムーズにつなげよう
Lesson 02 キャラクター設定のパターンを理解しよう
14種類のパターンによるキャラクターづくり
Lesson 03 さらに細かいキャラクター作りを理解しよう

としつつ…最初から作りこんだキャラクターは作らないようにしよう..と、注意したり。
こうしたキャラクターを設定し、舞台を設定すれば、おのずと物語は動き出す。

 この本はけっしてプロの漫画家向けではない。むしろ、アマチュア、ハイアマチュア、セミプロあたりをカバーしており、漫画家としてデビューする前の予備軍的人口がいかに広いか、書く側も読む側もそうした広〜い裾野があってはじめて、世界にデビューするマンガやアニメ、そしてキャラクターが誕生するのである。

 たぶんいつのまにか、児童文学とは崇高なもので、一部の限られた作家にしか書き表すことができない…といった印象をうける。これは多くの児童文学研究書のたぐいが、読むことに終始し書き表すことに重きを置かずに今日まで来てしまっているからではないだろうか。

 そういう意味で僕は、児童文学も子ども読み物も、実はもっと多様で豊かな物語世界を書き表すことができるにも関わらず、マンガやアニメのように作り手の裾野を広げる努力に欠けていたのではないだろうか…と、感じてしまうのです。

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